ゴーストハント最終巻
- 作者: 小野不由美,いなだ詩穂
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2011/11/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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1年、終わってしまった。2ヶ月に1回のお楽しみだったのですが、無事に終わって安心するやら寂しいやら。何てったって装丁がすごい。祖父江さんの装丁は毎回楽しみでした。5巻が一番好みかも。きんきらきんのゴシック調。
さてさてブクログに書いた感想文をば。
ティーンズハート、コミックともに既読です。
人生で初めて本気で記憶喪失になりたいと思った。
結末を知らずに読みたかった。4巻以降は構成を変えるような大きなリライトがなくて、
「あぁ、旧版の時点である程度書きたい事は書けていたのかな」って
勝手に推測してた最終巻でここまでリライトされるなんて。旧版では分断されていた事件の謎と彼の謎。
リライトでは謎が二重螺旋になって、
ぐるぐると廻りながら話が進む。
何も知らずに読んだら、ホラー的な「ワクワク」とミステリ的な「ワクワク」を
同時に楽しめたのになーーーと本当に本当に記憶喪失になりたかった。
ぼーさんの名探偵っぷりは旧版とコミックでまとめて堪能しよう。彼の名前を彼が麻衣に告げる方がより切ない。
これをふまえて『悪夢の棲む家』を読むとさらに切ない。本当に本当に記憶喪失になってもう一回読みたかったなぁ。
***
麻衣が全体的に賢くなったし、
ナルがちょっぴり年相応になって、
ぼーさんの包容力と大人っぷりもアップ。
安原さんはますます優秀になり、
真砂子の乙女度もアップしてとっつきやすくなり、
綾子はより優しさがわかりやすくなった。
ジョンは聡明さも目立つようになったし、
そしてリンさんはちょっと取っ付きやすくなった 笑。
キャラそれぞれにも見せ場やら愛のある加筆があって良かったなぁ。多分、旧版やコミックの彼らとは違う人生を歩む事になるんじゃないかな、それもまたありかもしれない、って思えるくらい。
***
携帯電話が現代ほど普及していたら、この話は成り立たないし、
多分google mapが普及していたら、ナルもこなかったかも笑 なんて、
本当にこの話は技術の進化過程のある一瞬で限定的にできた話なんだなーって。奇跡のようだ。この作品に人生の最初の方に出会えて、そして13年もお付き合いできていることがありがたい。もうこれまでの人生の半分より長くなってしまった。
祖父江さんといなださんの装丁も毎回楽しみだったし、
関わってくださったすべての関係者の皆様ににありがとうございましたと言ってまわりたい。ありがとうございました。